FE-02在留資格とは何か?

在留資格とは何か|外国人雇用実務ガイド FE-002|Office-Yasumoto

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第1部 基礎編|外国人雇用実務ガイド FE-002

在留資格とは何か

外国人雇用の出発点

外国人を採用できるかどうかは、国籍や雇用形態だけでは判断できません。 現在の在留資格と、実際に担当してもらう業務との関係を確認することが出発点です。
対象:経営者・人事総務担当者 初版公開:2026年8月 情報基準日:2026年8月3日
ここがポイント

外国人雇用で重要なのは、「外国人だから働けるか」ではありません。
「その在留資格で、その仕事に従事できるか」を確認することです。

前回のFE-001では、外国人雇用は、在留資格の確認から雇用・労務管理、 届出、定着、更新までを継続して管理する企業実務であることを整理しました。

その中でも、採用の可否を考える最初の基準となるのが 「在留資格」です。

在留カードを持っていること、正社員として採用すること、 日本語が堪能であることだけで、予定する仕事に就けるとは限りません。 企業は、在留資格の内容と従事予定業務との適合性を確認する必要があります。

1.在留資格とは何か

日本に在留する外国人は、原則として、入管法に定められた在留資格をもって在留します。 出入国在留管理庁は、在留資格を、 「日本で行う活動内容に応じた在留資格」「身分や地位に応じた在留資格」に分けて案内しています。

企業実務では、在留資格の名称を確認するだけでは十分ではありません。 その資格で認められている活動の範囲と、企業が実際に担当させる職務を照合する必要があります。

在留資格は「外国人本人に付されている名称」だけを見るものではありません。 採用企業側が、予定する業務との関係まで確認して初めて、適切な採用判断につながります。

2.「就労ビザ」と「在留資格」は同じ意味なのか

採用現場では「就労ビザ」という言葉が広く使われています。 しかし、「就労ビザ」は入管法上の在留資格名ではありません。

法令や出入国在留管理庁の公式資料では、 「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」「技能」など、 個別の在留資格の名称が使われます。

実務上の整理: 会話上「就労ビザ」と呼ぶことはありますが、申請・採用判断・社内記録では、 具体的な在留資格名を確認することが重要です。
例:「就労ビザを持っている」ではなく、 「在留資格は『技術・人文知識・国際業務』で、予定業務は海外営業と通訳業務」 というように、資格名と仕事内容を具体的に確認します。

3.在留資格は大きく二つの考え方で整理される

日本で行う活動内容に応じた在留資格

日本で行う活動を基準として認められる在留資格です。 就労できる範囲は、在留資格ごとに定められた活動内容によって異なります。

例:技術・人文知識・国際業務、特定技能、経営・管理、技能、留学、家族滞在など。

身分や地位に応じた在留資格

日本における身分または地位を基礎として認められる在留資格です。 「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」が該当します。

これらは、活動内容に基づく就労制限が原則としてありません。

注意: 「活動内容に応じた在留資格」のすべてが就労を認めるものではありません。 「留学」「家族滞在」などは、資格外活動許可がない限り、原則として就労できません。 詳細はFE-003で整理します。

4.企業が採用前に確認すべき4項目

厚生労働省は、外国人を雇い入れる際、 在留カードまたは旅券等により、就労が認められるかどうかを確認するよう事業主へ案内しています。 実務では、少なくとも次の4項目を一体で確認します。

1在留資格 現在の在留資格名を確認します。通称や本人の説明だけでなく、在留カード等の公的資料で確認します。
2在留期間・満了日 在留期限を確認し、更新時期や入社予定日との関係を整理します。
3就労制限の有無 在留カード表面の「就労制限の有無」欄や、裏面の資格外活動許可欄などを確認します。
4従事予定業務 求人票や肩書ではなく、実際に日常的に担当する業務内容を具体化し、在留資格との適合性を検討します。
配置転換にも注意: 採用時に適合していても、入社後に担当業務を大きく変更すると、 在留資格との関係を再確認しなければならない場合があります。

5.在留カードがあれば、どの仕事でもできるのか

在留カードは、中長期在留者に対し、在留資格、在留期間、 就労制限の有無などを記載して交付される重要な公的証明書です。

ただし、在留カードを持っていること自体が、 あらゆる仕事への就労を認めるものではありません。 企業は、カードの記載内容と実際の業務を照合する必要があります。

確認方法の補助: 出入国在留管理庁は、在留カード等の番号が失効していないか確認できる照会サービスや、 在留カード等読取アプリケーションを提供しています。 ただし、これらは券面確認や業務適合性の判断を不要にするものではありません。

6.企業が陥りやすい三つの誤解

誤解①「外国人だから働ける」 就労の可否は国籍だけでは決まりません。在留資格と予定する活動内容の確認が必要です。
誤解②「在留カードがあれば何でも働ける」 在留カードが有効でも、在留資格で認められた範囲を超える仕事には従事できません。
誤解③「正社員として雇えば問題ない」 正社員、契約社員、パート等の雇用形態ではなく、 実際の活動内容と在留資格との関係が重要です。

7.Office-Yasumoto 実務アドバイス

外国人採用では、「どの国の人か」よりも、 「どの在留資格で、どの業務に従事するのか」を具体的に確認することが重要です。

制度を知ること自体が目的ではありません。 在留資格の内容を採用計画、職務設計、雇用契約、配属管理へ落とし込み、 適正な雇用につなげることが企業実務です。

判断が難しい場合には、採用後に問題が発覚してから対応するのではなく、 求人・内定の段階で確認することが、企業と外国人双方を守ることにつながります。

8.実務チェックリスト

  • 在留カード等の公的資料で在留資格を確認した
  • 在留期間と満了日を確認した
  • 就労制限の有無を確認した
  • 資格外活動許可の有無と範囲を確認した
  • 予定する業務を具体的に書き出した
  • 在留資格と予定業務との適合性を確認した
  • 配置・職務変更時に再確認する社内ルールを設けた
  • 判断に迷う場合の相談先を決めている

9.関連コンテンツ

10.更新情報

更新日 更新内容
2026年8月3日 初版作成

法令改正、出入国在留管理庁・厚生労働省の公表資料の更新、 運用変更等が確認された場合は、本文を見直し、この欄に更新内容を記録します。

11.主な根拠資料・確認先

本ページは、2026年8月3日時点で確認できる公的資料に基づいて作成しています。 在留資格ごとの活動範囲や個別の就労可否は、本人の在留資格、経歴、契約内容、 実際の業務内容その他の事情により判断が異なります。

採用前に、在留資格と業務内容の適合性を確認しましょう

外国人雇用では、採用後ではなく、求人・面接・内定の段階で確認することが重要です。 在留資格、職務内容、申請・届出に関するご相談は、個別事情を確認したうえで対応します。

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情報提供・免責事項: 本ページは、公的資料に基づく一般的な情報提供を目的とするものであり、 個別案件に関する許可可能性や法的判断を保証するものではありません。 法令改正、行政運用の変更、個別の事実関係により結論が異なる場合があります。 実際の採用・申請に際しては、最新の公表資料を確認し、必要に応じて専門家へご相談ください。

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