★FE-03 就労できる在留資格・できない在留資格

区分1

定められた範囲で就労できる在留資格

在留資格ごとに定められた活動の範囲で就労できます。

例:技術・人文知識・国際業務、介護、技能、特定技能、育成就労(旧:技能実習)、経営・管理など。

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第1部 基礎編|外国人雇用実務ガイド FE-003

就労できる在留資格・できない在留資格

採用前に必ず確認したい就労可否の基本

外国人本人が「働けます」と説明していても、それだけで採用を判断することはできません。在留資格、就労制限、資格外活動許可、実際の業務内容を確認します。
対象:経営者・人事総務担当者初版公開:2026年8月情報基準日:2026年8月6日
ここがポイント

「働ける在留資格か」だけでなく、「その在留資格で、予定する仕事に従事できるか」を確認します。

FE-002では、在留資格が「日本で行う活動内容」または「身分・地位」に応じて定められていることを整理しました。

次に企業が判断しなければならないのが、候補者の在留資格で就労できるかどうかです。在留カードを持っていることと、企業が予定する仕事に就けることは同じではありません。

1.就労の可否は在留資格と活動内容で決まる

厚生労働省は、外国人について、入管法で定められた在留資格の範囲内で就労活動が認められると案内しています。事業主は、外国人を雇い入れる際、在留カードまたは旅券等により、就労が認められるか確認する必要があります。

採用判断は、在留資格名だけで完結しません。実際に担当してもらう業務が、在留資格で認められた活動の範囲に含まれるかを確認します。

2.企業実務では三つの区分で整理する

区分1

定められた範囲で就労できる在留資格

在留資格ごとに定められた活動の範囲で就労できます。

例:技術・人文知識・国際業務、介護、技能、特定技能、技能実習、経営・管理など。

制度移行への注意: 2026年8月6日時点では「技能実習」が現行制度です。 育成就労制度は2027年4月1日に施行され、技能実習制度から段階的に移行します。 施行前後には経過措置があるため、採用・受入れ時点の制度と対象者の状況を個別に確認してください。

区分2

原則として就労できない在留資格

「留学」「家族滞在」などは、在留資格本来の活動として就労することは認められていません。

就労するには、原則として資格外活動許可が必要です。

区分3

活動内容による就労制限がない在留資格

「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」は、活動内容に基づく就労制限が原則としてありません。

「特定活動」は一律に判断できません: 個人ごとに指定された活動内容によって、就労の可否、業務内容、勤務時間等が異なります。 ワーキング・ホリデー、インターンシップ、本邦大学等卒業者(告示46号)など、 同じ「特定活動」でも認められる活動は同一ではありません。 在留カードに加え、旅券に添付等された「指定書」を必ず確認します。

3.定められた範囲で就労できる在留資格

在留資格の例活動の例企業が確認すること
技術・人文知識・国際業務専門的な技術・知識や外国文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務学歴・職歴、業務内容、専門性との関係
介護介護福祉士として行う介護または介護の指導資格、勤務先、具体的な職務
技能産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務実務経験、技能、担当業務
特定技能対象となる特定産業分野の業務分野、業務区分、雇用契約、支援等
一覧は入口にすぎません: 同じ職種名でも、実際の業務内容や業務配分によって判断が異なる場合があります。

4.原則として就労できない在留資格

出入国在留管理庁の在留資格一覧表では、 「文化活動」「短期滞在」「留学」「研修」「家族滞在」が非就労資格として整理されています。

「留学」や「家族滞在」の方がアルバイト等を行う場合は、 原則として事前に資格外活動許可を受ける必要があります。

留学生の長期休業期間: 包括的な資格外活動許可を受けた留学生は、通常は1週28時間以内です。 在籍する教育機関の学則で定められた長期休業期間中は、1日8時間以内まで就労できます。 企業は、本人の申告だけでなく、学校の年間予定表、学則、休業期間を示す書類等により、 長期休業期間に該当することを実務上確認しておくことが望まれます。 なお、労働基準法等の労働関係法令は別途適用されます。
「資格外活動許可あり」だけで判断しない: 許可の有無に加え、許可された活動、就労時間、禁止される業務を確認します。 風俗営業等が営まれている営業所での活動は、資格外活動許可の対象になりません。

5.就労制限がない在留資格

「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」は、活動内容による就労制限が原則としてありません。

ただし、労働法令、資格・免許、年齢制限等の一般的なルールは別途適用されます。

特別永住者: 特別永住者は、通常の在留資格制度とは異なる特例法上の地位を有し、就労活動に制限はありません。

6.採用前の確認フロー

在留カード等の原本確認
在留資格・期限の確認
就労制限・許可範囲の確認
予定業務との適合性確認

7.企業が陥りやすい誤解

誤解①「就労可能と書いてあるので、どの仕事でも任せられる」就労資格には活動範囲があります。
誤解②「留学生は週28時間以内なら必ず働ける」 資格外活動許可が必要です。通常は1週28時間以内ですが、 教育機関の学則で定められた長期休業期間中は1日8時間以内まで認められます。 企業は、許可の有無、勤務時間、業務内容、長期休業期間への該当性を確認します。
誤解③「永住者なら在留関係の確認は一切不要」活動内容による就労制限はありませんが、本人確認等は必要です。

8.確認を怠った場合の企業リスク

就労が認められていない外国人を雇用した場合や、 在留資格・資格外活動許可で認められた範囲を超えて働かせた場合には、 外国人本人だけでなく、事業主側も不法就労助長罪の対象となる可能性があります。

2026年8月6日時点の罰則: 不法就労をさせ、またはあっせんした者は、 入管法第73条の2により、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象となります。 外国人が不法就労者であることを知らなかった場合でも、 在留カードを確認していないなどの過失があるときは、処罰を免れない場合があります。
2027年4月1日から厳罰化: 改正法の施行により、不法就労助長罪の法定刑は 5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金へ引き上げられる予定です。 本ページでは、現在の罰則と施行予定の改正内容を区別して記載しています。

9.Office-Yasumoto 実務アドバイス

外国人雇用では、「働ける人か」ではなく、「予定する業務に適法に従事できる人か」を確認します。

本人の説明、紹介会社の説明、職種名だけで判断せず、在留カード等の公的資料と具体的な職務内容を照合することが重要です。

10.実務チェックリスト

  • 在留カード等の原本を確認した
  • 在留資格と在留期間を確認した
  • 就労制限の有無を確認した
  • 資格外活動許可の有無と範囲を確認した
  • 特定活動の場合は指定書等を確認した
  • 予定業務を具体的に整理した
  • 在留資格と予定業務との適合性を確認した
  • 勤務時間その他の許可条件を確認した

11.関連コンテンツ

12.更新情報

更新日更新内容
2026年8月6日初版作成
2026年8月6日育成就労制度への移行注記、留学生の長期休業期間、特定活動の指定書、不法就労助長罪の現行罰則・2027年施行予定の厳罰化を追記

13.主な根拠資料・確認先

本ページは、2026年8月6日時点で確認できる公的資料に基づいて作成しています。

情報提供・免責事項: 本ページは、公的資料に基づく一般的な情報提供を目的とするものであり、個別案件に関する許可可能性や法的判断を保証するものではありません。

Office-Yasumoto|やすもと行政書士事務所

Certified Administrative Procedures Legal Specialist

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